30〜40代の「収入は頭打ち、でも将来は不安…」というサラリーマンに向けて、
新NISAを最短ルートで始める方法を5つのステップで解説します。
初期のつまずき(証券会社選び・本人確認・入金・積立設定・銘柄選び)を
具体例付きでクリアにします。
新NISAは「長期・分散・低コスト」を自動化できる制度
NISA(少額投資非課税制度)は、投資で得た利益や分配金が非課税になる仕組みです。
2024年以降の新NISAは、つみたて投資枠と成長投資枠を組み合わせて、
原則生涯にわたり非課税で運用できます。
収入が伸びにくい今、給与だけに依存しない“資産収入”の土台作りに最適です。
- つみたて投資枠:長期・分散・低コストの投資信託に積み立てるための枠
- 成長投資枠:投信やETF、個別株などにスポット投資できる枠
最短で始める5ステップ
STEP1:証券会社を選ぶ(スマホアプリ&手数料重視)
長く付き合う相手なので、手数料の安さ・アプリの使いやすさ・
自動積立の柔軟性で選びます。
迷ったら以下をチェック:
- 投信の保有で受け取るポイント還元(年率相当)
- 自動積立の頻度(毎日/毎週/毎月)とボーナス設定可否
- つみたて対象ファンドの品揃えと検索性
- 入出金のしやすさ(ネット銀行連携・即時入金)
STEP2:NISA口座の開設申込(本人確認〜税務署審査)
- スマホで口座開設申込 → 本人確認書類(運転免許証/マイナンバーカード)をアップロード
- マイナンバー提出(番号確認書類+本人確認書類)
- 税務署の重複チェック(通常数日〜2週間)
- 承認後、NISA口座が有効化されます
ワンポイント:会社員は特定口座(源泉徴収あり)を併せて開くと確定申告の手間が最小化できます。
STEP3:入金(はじめは少額でOK/生活防衛費は別口座)
最初はムリのない金額から。生活費の6ヶ月分を目安に“生活防衛資金”を確保したうえで、
余剰資金をNISAに回します。即時入金サービスのあるネット銀行連携が便利です。
STEP4:積立設定(自動化+分散がカギ)
収入に波があっても続けられるよう、毎月(または毎週/毎日)の自動積立をオン。
設定は以下の順に行えば迷いません。
- つみたて投資枠でインデックス投信を選ぶ
- 毎月の積立額(例:1〜3万円)を決める
- 積立日(給料日直後が安心)とボーナス月の上乗せ有無を設定
STEP5:銘柄の選び方(インデックス×超低コスト)
忙しいサラリーマンにとって、市場平均に連動するインデックス投信が最も再現性が高い選択肢です。
候補は以下のような分類で探しましょう。
- 国内株式(TOPIX/日経平均連動)
- 先進国株式(日本除く)
- 全世界株式(オールカントリー型など)
- 米国株式(S&P500/Nasdaq100 など)
信託報酬(年率)は可能なら0.10%以下、大きくても0.2%台を目安に。
「純資産総額が右肩上がり」「分配金コースは再投資型」もチェックポイントです。
いくら積み立てる?──金額の決め方
目標は「翌月の生活に響かず、10年以上続けられる金額」。
まずは1〜2万円から始め、昇給やボーナスで徐々に増額する方法が心理的にも続けやすいです。
- 毎月2万円×年利5%×20年 ≒ 元本480万円 → 評価額約825万円
- 毎月3万円×年利5%×20年 ≒ 元本720万円 → 評価額約1237万円
※長期の利回りは保証ではありません。相場の上下は前提に、積立を止めない仕組みづくりが大切です。
よくある失敗と回避策
- 短期の値動きで解約 → 「積立は景気の波を平準化する」と理解し、売らずに継続
- 高コスト・テーマ型集中 → 核心は「低コストの広く分散」。テーマは成長投資枠で少額に
- 生活費を侵食 → 自動積立は給料日直後、防衛資金は別口座に確保
Q&A:つまずきポイントを事前解消
- Q. すぐに大きな金額で始めるべき?
- A. いいえ。まずは続けられる最小額でOK。慣れてから増額しましょう。
- Q. 家計が厳しい月はどうする?
- A. 積立停止やスキップが可能な証券会社を選ぶと安心です。
- Q. 個別株はやるべき?
- A. 基本はインデックスで土台づくり。個別は成長投資枠で少額から。
今日からできるチェックリスト
- ① 証券会社のアプリをインストール
- ② NISA口座開設を申込(特定口座・源泉あり併用)
- ③ 生活防衛資金を6ヶ月分確保
- ④ 自動積立を給料日直後に設定
- ⑤ 低コストのインデックス投信を選定(信託報酬0.2%以下目安)
[…] 前編「【超入門】NISAの始め方」の続編です。 […]