Advertising Experience Report
💰 2013年度 💰
知人社長の物販事業を
Web広告で手伝った1年間の記録
広告費40万円を投じて痛感した商売の厳しさ|知人社長のさすがの経営力との差
2013年、物販事業を営む知人社長から
「うちの商品をもっと売りたいから、
Web広告の運用を手伝ってくれ」と頼まれました。
その会社ではファッション・季節雑貨・インテリア家具など
幅広い商品を自社ECサイトで販売しており、
広告で集客を強化したいとのことでした。
知人社長自身はさすがの経営センスで自社商品の特性を熟知しており、
広告を出す商品・タイミング・撤退ラインの判断が的確で、
着実に売上を伸ばしていきました。
一方、広告運用を任された私は
商品選び・キーワード設計・予算管理のすべてで苦戦。
「広告さえ出せば売れる」という甘い考えは通用しない——
経営の厳しさと商売の難しさを身をもって痛感した1年間でした。
💡 この記事のポイント
同じ会社の商品を同じ広告で売っても、
どれに予算を集中させるか・いつ撤退するかの判断で結果は天と地ほど変わる。
自社商品を知り尽くした経営者と、
商品理解が浅いまま「なんとなく」で動いた私の差は歴然でした。
きっかけ:知人社長からの依頼
知人社長は物販事業を複数手がけており、
自社ECサイトでファッション・生活雑貨・インテリア家具など
幅広いジャンルの商品を販売していました。
実店舗も持ちつつ、ECの販路拡大を模索していた時期です。
「Web広告で自社ECの集客を強化したい。
お前も広告の回し方を覚えたら今後の事業に活かせるだろう」——
この提案は、私にとっても広告運用を実践で学べる貴重な機会でした。
知人社長の会社の商品を一緒にWeb広告で売っていく形で、
取り組みが始まりました。
2013年当時はGoogle AdWordsやYahoo!
プロモーション広告のクリック単価がまだ安く、
1クリック10円~50円程度で出せるジャンルも多い時代。
ECサイトへの広告集客がやりやすい環境だったため、
タイミングとしては悪くありませんでした。
知人社長の会社が扱っていた商品
広告をかける対象となった商品は、大きく3つのカテゴリーに分かれていました。
👕 ファッション・アパレル
女性向けのワンピース、通勤バッグ、アクセサリーなど。
価格帯は1,000円台の小物から20,000円台のアウターまで幅広い。
🌸 季節商品
夏の浴衣セット・サンダル、冬のコート・ブーツ、春の新生活グッズなど。
需要が特定の時期に集中するため、
広告を出すタイミングが売上を大きく左右する商材。
🪑 インテリア・家具
一人暮らし向けのソファ、コンパクトテーブル、収納家具など。
単価20,000円~100,000円と高く、1件売れたときの利益が大きいのが特徴。
このうち、知人社長は季節商品とインテリア家具を中心に自ら広告を設計・運用。
私はファッション小物や雑貨など、比較的手を出しやすい
(と思っていた)商品の広告を任されました。
知人社長の広告運用:さすがの結果
知人社長のアプローチは自社商品の原価・利益率・過去の売れ行きデータを
すべて把握した上で広告を設計するというものでした。
「この商品なら広告費をいくらまでかけても利益が残る」という計算が、
広告を出す前に終わっているのです。
✅ 浴衣セットの短期集中キャンペーン(2013年7月)
自社で取り扱っていた浴衣セット(販売価格8,000円~12,000円)を、
6月下旬から「浴衣 通販」「浴衣セット 安い」といった購買意欲の高いキーワードで広告出稿。
需要のピークに合わせた短期集中型です。
結果:広告費3万円に対して売上約12万円。広告費を差し引いても十分な利益を確保。
✅ 新生活向けインテリア家具(2013年3~4月)
一人暮らし向けのソファやコンパクトテーブル(販売価格20,000円~100,000円)を
「一人暮らし ソファ」「コンパクト テーブル」など具体的なキーワードで出稿。
新生活シーズンに需要が集中する商材をピンポイントで狙いました。
結果:クリック単価は50円~80円とやや高めだが、
1件あたりの売上が大きく広告費を十分に回収。
知人社長いわく「売れる時期に、利益の出る商品に、広告費を集中させる。それだけ」。
シンプルですが、自社商品を熟知しているからこそできる判断です。
年間を通じて広告費30万円に対して売上は約120万円。
広告費の回収率は常に高い水準を維持していました。
私の苦戦:経営の厳しさを痛感
低単価商品の広告で赤字を出す
私が担当したのはアクセサリーや雑貨などの低単価商品でした。
「手頃だから売れやすいだろう」と安易に考えたのが最初の失敗です。
知人社長のように利益構造を計算してから動くのではなく、
見た目の印象だけで「これなら売れそう」と決めてしまったのです。
❌ 赤字になった理由
- 商品単価が低い:1,000円~3,000円の商品では1件売れても粗利が数百円
- 広告費が粗利を上回る:クリック単価20~30円で購入率3%以上必要だが達成困難
- 実際の購入率は0.5~1%:クリックしても「見るだけ」で離脱する人が大半
- 類似商品が多い:小物は他社と比較されやすく、広告から来ても買わずに離脱
結果:初月で1万円以上の赤字。広告費だけが消えていく恐怖を味わいました。
ビッグキーワードで予算を浪費
キーワードの選び方でも失敗しました。
「ワンピース」「バッグ」といった大きなキーワードで広告を出した結果、
クリック単価が高騰してあっという間に週の予算を使い切ってしまったのです。
知人社長は同じ自社商品でも「ワンピース 膝丈 オフィス」「通勤バッグ A4 軽量」
といった具体的で購買意欲の高いキーワードを使い、
クリック単価を抑えつつ購入につなげていました。
同じ会社の商品を売っているのにこうも差がつくのかと、正直ショックでした。
損切りが遅すぎた
そして最大の失敗は撤退の判断が遅かったことです。
赤字が出ている商品やキーワードを
「もう少し続ければ好転するかも」とダラダラ引きずりました。
📊 損切りの判断力の差
知人社長
- 1週間で広告費1万円 →
売上が2倍以下なら即停止 - 別の商品・キーワードに即切替
- 感情を入れず数字だけで判断
私
- 「もう少し様子を見よう」で
2~3週間引きずる - 赤字が膨らんでようやく停止
- 「ここまで使ったのに」と
サンクコストに囚われる
1年間の結果比較
✅ 知人社長の運用実績
年間広告費:約30万円
広告経由の売上:約120万円
広告費回収率:約400%
注力商材:季節商品、インテリア家具
損切り判断:月2~3回
(素早い撤退と切替)
❌ 私の運用実績
年間広告費:約40万円
広告経由の売上:約55万円
広告費回収率:約137%
担当商材:ファッション小物・雑貨
→ 後半で修正
損切り判断:数えるほど(遅い)
💡 同じ会社の商品でこの差
知人社長は30万円で120万円の売上。私は40万円投じて55万円。
10万円多く使って売上は半分以下です。
後半に知人社長のアドバイスで高単価商材に切り替えてようやく改善しましたが、
前半の赤字が大きく響きました。独力なら赤字で終わっていた可能性すらあります。
この経験で痛感した「経営の難しさ」
1年間の広告運用を終えて最も強く感じたのは、
「広告運用はビジネスそのものであり、経営判断の連続だ」ということです。
教訓1:自分が売る商品を知り尽くすこと
知人社長は自社商品の原価・利益率・売れ筋・季節変動を
全て頭に入れた上で広告を設計していました。
私は「なんとなく売れそう」で動き、そのほとんどが裏目に出ました。
商品を知らずに広告を出すのは、地図なしで見知らぬ土地を歩くようなものです。
教訓2:損切りは最も重要な経営判断
赤字を早く切る勇気がなければ傷口は広がる一方です。
知人社長は感情を排して数字だけで撤退判断をしていましたが、
私は「もう少し」に引きずられて無駄な出費を重ねました。
「やめる判断」こそ最も難しく、最も重要——
これは広告に限らずあらゆる事業に共通する教訓です。
教訓3:「広告を出せば売れる」は幻想
広告は「見込み客に商品を届ける手段」であり、
商品選定・価格設定・タイミング・ターゲティングが揃って初めて機能します。
どれか一つでも欠けると広告費が消えるだけ。
この事実を40万円かけて学んだのが、私のこの1年間でした。
教訓4:環境変化に鈍感では生き残れない
2013年後半からGoogleが広告規制を強化し始め、
ECサイトへの集客手法にも変化が生じました。
知人社長はこの変化をいち早く察知し、
ランディングページの改善やSNS集客の検討を始めていましたが、
私は変化に気づくのが遅れ、慌てて後追いする形になりました。
現在のWeb広告環境について
現在(2025年)では当時とは環境が大きく変わっています。
広告プラットフォームの規制が強化され、クリック単価も当時の2倍~3倍に高騰。
物販ECへの広告集客で利益を出すハードルは格段に上がりました。
💡 現在のEC広告集客で求められること
- ランディングページの質
広告から直接商品ページに飛ばすのではなく、LPで価値を伝えてから購入へ誘導 - 高利益率の商品に集中
広告費の高騰に耐えうる利益構造が必須 - リターゲティング広告
一度サイトを訪れたユーザーに再アプローチ - SNS広告との併用
リスティング広告だけでなく複数チャネルで集客
2013年当時とは比較にならないほど高い経営判断力とマーケティング知識が求められる時代です。
まとめ:同じ商品でも経営判断で結果は天と地
知人社長の物販事業を手伝った1年間で最も強く学んだのは、
同じ会社の商品を同じ広告で売っていても、
「何に予算を使い・いつ撤退するか」の判断ひとつで結果がまるで変わるということです。
知人社長の強さ:
- 自社商品の利益構造を完全に把握した上での広告設計
- 季節需要を先読みした短期集中キャンペーン
- 感情を排した素早い損切り判断
- 具体的なキーワードへの予算集中
- 環境変化への先回り対応
私の失敗:
- 商品理解が浅いまま「なんとなく」で広告を出した
- 低単価商品に広告をかけて赤字を出した
- サンクコストに囚われて損切りが遅れた
- 環境変化への対応が後手に回った
知人社長の手伝いとして始めた広告運用でしたが、
結果的に「商売とは何か」を最も深く学んだ経験になりました。
広告は魔法のツールではなく、商品を知り、数字で判断し、
素早く動ける人だけが成果を出せる世界。
この教訓は、その後の私のあらゆる事業判断の土台になっています。
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⚠️ 免責事項
本記事は2013年当時の体験に基づくものであり、
現在の広告プラットフォームの規約や市場環境とは異なる場合があります。
Web広告を活用した物販を実践する際は、最新の規約を確認し、自己責任で取り組んでください。
本記事の内容は成果を保証するものではありません。
広告費の管理とリスクコントロールを行った上で実践してください。
記事に関するご質問やご意見は、sophisticatedinvestors.tokyo までお寄せください。
早乙女流夜
sophisticatedinvestors.tokyo





