📋 【独立基礎】 📋
経営者になったら
最初の90日間でやるべきこと
法務・集客・資金繰りの土台を一気に作る

「やること多すぎて何から手をつければいい?」
を解決する実践ガイド

📝 この記事について
独立した直後は「やること」が山積みになります。
会社設立の手続き、銀行口座、名刺、ホームページ、集客……
何から手をつければいいのか、誰も教えてくれません。
この記事では、独立後の最初の90日間で何をどの順番でやるべきかを、
実際に2017年に会社を立ち上げた経験をもとに整理します。
「とにかく動く」ための順序を知っておくだけで、
無駄な迷いが大幅に減ります。

📋 この記事でわかること

✅ 独立後の最初の30日間:法務・基盤整備の優先順位
✅ 31〜60日目:売上の土台(WEB集客・SNS・人脈)をつくる
✅ 61〜90日目:資金繰りの仕組みを整える
✅ やらかしがちな3つのミスと回避策
✅ 90日間で最低限作っておく「5つの仕組み」

なぜ最初の90日間が重要なのか

独立直後は「緊急だが重要でないこと」に時間を奪われがちです。
名刺のデザインを何時間もかけて考えたり、ホームページの細かい装飾にこだわったり。
その間に、本当に最初にやるべき
法務・銀行・集客の土台が後回しになるという状況が起きます。

最初の90日間の過ごし方が、その後の経営に大きく影響します。
法人口座がなければ取引先から振込先を聞かれた時に困る。

元々の人脈が少なく仕事のあてが少ない状態では
WEB上の存在感がなければ問い合わせは来ない。

資金繰りの仕組みがなければ、
売上が立っても手元にお金がないという状態になる。

独立してからの90日間を3つのフェーズに分けて、
それぞれでやるべきことの優先順位を整理します。

順番通りに進めれば、
独立後の「何をすればいいかわからない」状態から早く抜け出せます。

💡 この記事の前提

法人(株式会社または合同会社)設立を前提としています。
個人事業主として開業する場合も基本的な流れは同じですが、
法人口座・法人カードの部分は読み替えてください。

【Day 1-30】法務・基盤整備——まず「器」を作る

最初の30日間は、売上を作ることより「経営の器」を整えることに集中します。
ここが甘いと後で必ず詰まります。

私が2017年に独立した時、法人口座の開設を後回しにしたことで、
最初の取引先への請求書発行が個人口座になってしまいました。

後から変更できましたが、先方の経理担当者に
余計な手間をかけてしまった経験があります。
法務まわりは「後でもできる」ではなく「最初にやる」が正解です。

📅 最初の30日間でやること

Day 1-7

会社設立・登記

合同会社(LLC)か株式会社かを決め、
定款作成・登記申請。合同会社は費用が安く設立が早い。
手順は「合同会社設立の手順と費用|実体験ベースで解説」を参照。

Day 8-14

法人口座の開設申請

登記完了後すぐに申請。審査に2〜4週間かかるため早めに動く。
設立直後は審査が厳しい銀行もあるため、複数行に同時申請するのが現実的。
詳細は「法人口座の開設方法と審査を通すためのポイント」を参照。

Day 15-21

法人カード・会計ソフトの設定

経費管理を最初から仕組み化する。
法人カードで経費を一本化し、freeeやマネーフォワードと
連携させると月次の帳簿作業が大幅に楽になる。

Day 22-30

顧問税理士・社労士の選定

決算・税務申告は税理士に依頼するのが現実的。
最初の決算期が来てから慌てて探すより、
初年度から付き合いを始めると節税の提案も受けやすい。

📊 30日目のチェックポイント

登記

完了

法人口座

申請中

会計ソフト

稼働

税理士

契約済

【Day 31-60】売上の土台——WEB集客・人脈・初受注

法務の器が整ったら、次は「売上が入ってくる仕組み」の土台を作るフェーズです。
ここでやるべき最重要事項はWEBでの存在感の確立です。

独立したての経営者が最も依存しがちなのが「知人への営業」です。
確かに最初の受注は知人から来ることが多い。

しかし知人だけに頼ると、半年後には新規の問い合わせが来ない状況になりやすく
短髪で終わってしまうケースが多々あります。
独立後の早い段階からWEB上での集客の土台を作ることが、
中長期の安定につながります。

ホームページは「作って終わり」ではなく、「作ったあと検索されるか」が勝負です。
ブログを活用したWEB集客の考え方については
ホームページだけでは届かない層がいる|WEB集客ツールとしての「ブログ」活用術
を参考にしてください。

📅 31〜60日目でやること

Day 31-40

ホームページ+ブログの立ち上げ

WordPressで「会社概要・サービス内容・問い合わせ」の最低限を作る。
同時にブログ機能を有効化し、
自社の専門領域に関する記事を最低5〜10本書く。
完璧を待たずに公開する。

Day 41-50

Googleビジネスプロフィール・SNSの整備

Googleビジネスプロフィールに登録しておくことで、
地名+業種での検索にヒットしやすくなる。
X(Twitter)かInstagramのどちらか1つに絞ってアカウントを育てる。
SNS集客の考え方は
SNS集客で成果を出すための実践ポイント」を参考に。

Day 51-60

知人への挨拶回り・初受注を狙う

独立の報告を兼ねて、前職の取引先・知人・業界仲間に挨拶。
「こういうことで困っている人がいたら紹介してほしい」
という一言を添えるだけで紹介ルートができる。
最初の受注はここから生まれることが多い。

💡 WEB集客で最初に意識すること

SEOで結果が出るまでには最低でも3〜6ヶ月かかります。
だからこそ独立後の早い段階から動き始めることが重要です。
「売上が安定してからWEBを整えよう」では遅い。
今動くことが、3ヶ月後の問い合わせにつながります。

【Day 61-90】資金繰りの仕組み化——「お金が足りない」を防ぐ

独立して失敗する最大の原因は「能力の不足」ではなく「資金繰りの失敗」です。
売上が立っていても、入金が遅れたり、経費の支払いが重なったりすることで、
手元の資金が尽きてしまうことがあります。

独立後60日以降、最初の受注が取れ始めたタイミングで、
並行して資金繰りの仕組みを整える必要があります。
具体的には、売上の見通しを月次で管理し、
3ヶ月先まで資金がどうなるかを把握できる状態にすることです。

また、万が一のための資金調達ルートを早めに把握しておくことも重要です。
売上が安定している時期に金融機関との関係を作っておくことで、
いざという時の融資審査が通りやすくなります。
困ってから動いても遅いのが資金調達の常識です。

📅 61〜90日目でやること

Day 61-70

月次キャッシュフロー表の作成

Excelで構わないので、毎月の入金・出金を一覧にする。
「来月いくら入ってくるか・いくら出ていくか」が見えるだけで、
経営判断のスピードが格段に上がる。

Day 71-80

日本政策金融公庫への相談・申請検討

創業期は日本政策金融公庫の「新創業融資制度」が使いやすい。
無担保・無保証人で融資を受けられる可能性があり、
審査のハードルは民間銀行より低い。
必要書類の準備だけでも早めに進めておく価値がある。

Day 81-90

補助金・助成金の情報収集

ものづくり補助金・小規模事業者持続化補助金など、
創業期に使える公的支援を把握しておく。
締め切りがあるため、
知った時にはすでに終わっていたというケースが多い
早めに情報収集の習慣を作る。

やらかしがちな3つのミスと回避策

独立後の最初の90日間、多くの経営者が同じところで詰まります。
事前に知っておけば回避できるミスを3つまとめます。

❌ 独立初期によくあるミス3選

ミス①:ホームページを作り込みすぎて公開が遅れる

完成度を高めようとするあまり、3ヶ月後もまだ公開されていない状態になる。
SEOの評価は公開してからしか始まらない。
80点で出して改善する方が圧倒的に正解。

✅ 対策:「会社概要・サービス・問い合わせ」の3ページだけで公開。
デザインは後から整える。

ミス②:法人と個人のお金を混在させる

法人口座が開設されるまでの間、個人口座で取引を続けてしまう。
後から経費を仕分けるのは想像以上に手間がかかる。税理士からも嫌われる。

✅ 対策:法人口座開設まで取引をずらせるなら待つ。
やむを得ない場合は必ずメモを残す。

ミス③:知人だけに頼って新規の集客を後回しにする

最初の半年は知人経由でなんとかなる。
しかし知人ネットワークには限りがある。
独立3〜6ヶ月目に「新規の問い合わせが来ない」という壁にぶつかる。

✅ 対策:最初の30日からWEBの土台作りを並行して進める。
SEOの効果は3〜6ヶ月後に出始める。

90日間で最低限作っておく「5つの仕組み」

経営は「仕組み」で動かすものです。
最初の90日間でこの5つの仕組みが整っていれば、
その後の経営がグッと楽になります。

🔧 90日間で整える5つの仕組み

① 経費・帳簿の自動化

法人カード+会計ソフト連携で経費入力を自動化。

月次の数字をリアルタイムで把握できる状態にする。

② 請求書・契約書のテンプレート化

毎回ゼロから作るのは非効率。

Misocaやfreeeの請求書機能を使えば数分で発行できる。

契約書も雛形を1つ作っておく。

③ WEB上の存在感(ホームページ+ブログ)

検索で見つかるための基盤。

「会社名で検索した時に何も出てこない」は信頼性に関わる。

最低限でも公開する。

④ 月次の資金繰り表

3ヶ月先までの入出金を可視化。

「今月は大丈夫だが来月末がヤバい」を事前に発見できる状態を作る。

⑤ 専門家ネットワーク(税理士・弁護士・社労士)

すべてを自分で抱えない。

税務・法務・労務のプロに任せることで、本業に集中できる時間が生まれる。

まとめ

独立後の最初の90日間は、売上を最大化するより
「経営が続けられる土台を作ること」に集中する期間です。
法務・WEB集客・資金繰りの3つが整えば、その後の経営は確実に楽になります。

合同会社設立の手順は
合同会社設立の手順と費用|実体験ベースで解説」、
法人口座については
法人口座の開設方法と審査を通すためのポイント
でさらに詳しく解説しています。

🎯 独立後90日間の5つの鉄則

1. 最初の30日は法務・基盤整備に集中する
2. ホームページは80点で公開、育てながら改善する
3. WEB集客の土台は独立直後から動き始める
4. 月次の資金繰り表で3ヶ月先を常に把握する
5. 困ってから探すのではなく、余裕があるうちに専門家・融資先を確保する

✍️ 筆者より ── 早乙女流夜

2017年に独立した時、私が最も後回しにしたのがWEB集客の土台作りでした。
最初の半年は知人からの紹介で回っていたため
「このままでいける」と思っていましたが、
7ヶ月目に新規の問い合わせが止まった時に焦りました。

あの時もっと早くブログを始めていればと思った経験は、
今もWEB集客を優先する判断の根拠になっています。

法人口座の遅れ、法人と個人のお金の混在、補助金の締め切り見落とし——
独立初期の失敗はほぼ「情報がなかったこと」が原因です。
このブログで発信しているのは、
そういう「知らなくて損をする」を減らしたいからです。

独立は正直、怖いです。今でも毎月の資金繰りを確認する時は緊張します。
でも仕組みが整っていれば、その緊張はコントロールできます。
最初の90日間で土台を作ることに全力を注いでください。

📌 免責事項

本記事は筆者の個人的な経験に基づく情報提供であり、
特定の成果を保証するものではありません。
法人設立・融資・補助金等の手続きは制度変更が生じる場合があります。
最新情報は各公的機関の公式サイトでご確認ください。
また、税務・法務・労務に関する具体的な判断は専門家にご相談ください。