
しかし一方で、借入金を元手にした投資が「詐欺案件」や
「危険スキーム」と結びつくケースも少なくありません。
本記事では、元本保証をうたう高配当案件や、
事業実態のない資金回しに借入金が流れ込む危険性、
さらにリボ払い・生活費補填といった不健全な借入利用と
絡む投資詐欺の共通点について詳しく解説します。
1. 借入金を元手にした「元本保証」「高配当」案件
「借り入れた資金を投資に回せば、
すぐに返済できる」「毎月10%以上の配当で元本も保証」
といった誘い文句は典型的な詐欺案件です。
借入金は返済義務があるため、
少しでも返済が滞れば信用情報に傷がつきます。
そこへ「元本保証」を前提とする投資を重ねると、
雪だるま式にリスクが膨らみます。
金融庁や消費者庁が注意喚起するように、投資に元本保証は存在しません。
借入を使った投資詐欺では、返済資金の当てが
崩れた瞬間に多重債務に陥る可能性が極めて高いのです。
2. 名義貸し・他人資金の回しに巻き込まれるリスク
「あなたの名義でローンを組めば報酬を支払う」
「融資を受けて資金を運用すれば利益を山分けできる」といった
名義貸しスキームも危険です。
表向きは「投資」や「事業運用」に見えても、
実態は借入金を他人に横流しするだけ。返済義務は名義人に残り、
最終的に多重債務・信用失墜を背負わされます。
こうした事例は、消費者金融や銀行からの借入、
さらにはクレジットカードのキャッシングまで利用されるため、
被害額が高額化しやすいのが特徴です。
3. リボ払い・返済遅延・生活費の穴埋めと投資詐欺
リボ払いの多用や返済遅延が続くと、
心理的に「一発逆転で返済を楽にしたい」という気持ちが強まり、
詐欺的な投資案件に飛びつきやすくなります。
特に「少額から始められる投資」「生活費を補填できる副収入」
などとアピールする案件は危険信号です。
生活費の穴埋めに借入を重ねる状況で投資詐欺に手を出すと、
短期間で家計が破綻するリスクが高まります。
4. 共通点から見える危険案件のチェックポイント
- 高すぎる利回りや元本保証をうたう
- 借入やリボ払いを前提にした投資参加を勧める
- 事業の実態や収益源が不透明
- 名義貸しや他人資金の運用を持ちかける
- 「生活費を補填できる」と不安心理に訴える
これらの特徴が一つでも当てはまれば、
危険案件である可能性が高いと考えるべきです。
5. まとめ:借入活用と投資は切り離すべき
借入金を投資に回すこと自体がリスクの高い行為です。
そこに詐欺的案件が絡めば、返済不能や信用情報の毀損、
さらには法的トラブルに発展する危険性があります。
「資金調達」「借入活用」を考える際は、
詐欺案件に引き込まれないように注意を払い、
冷静な判断を徹底することが必要です。
少しでも不自然さを感じたら、専門機関や金融庁の情報を確認し、
早めに相談することが自分と家族を守る最善の手段です。