📚 30万円の授業料 📚
久積篤史氏の高額塾
「ソーシャルタント」
参加体験記

独立を夢見ていた私が飛び込んだ先にあったもの

✍️ この記事について

2011年から2012年頃、いわゆる「ネオヒルズ族」と
呼ばれる起業家たちによる高額塾ビジネスが全盛期を迎えていました。
本記事は、その代表格である久積篤史氏の「ソーシャルタント」に
実際に30万円を支払って参加した私自身の体験談
です。

当時の私はサラリーマンとして働きながら、
いつか独立したいという漠然とした夢を抱えていました。
そんなタイミングで出会ったのがこの塾でした。
単純に「詐欺だった」と切り捨てるつもりはありません。
良かった点も微妙だった点も、すべて正直に書きます。
同じような高額塾やセミナーへの参加を検討している方の
判断材料になれば幸いです。

きっかけ:独立を考えていた時期に知ってしまった

当時の私は、知人の経営者に影響を受けて「いつか自分も独立したい」
という気持ちが日に日に強くなっていた時期でした。
ただ、具体的に何をすればいいのかはまったく見えていない。
漠然と「独立」という言葉に憧れているだけの状態です。

そんなある日、mixiで仲間の一人が「WEB集客のみで月収100万円成果を上げた」
という投稿をしているのを目にしました。
WEB集客に軸を置いたビジネスモデルは2006年頃から知っていましたが、
周囲で思うような結果を出せている人は少なく、
私自身も一度は挑戦を試みたものの断念していた経緯がありました。

投稿を読み進めると、
ソーシャルメディアを活用した集客や収益化の具体的な手法が書かれており、
久積篤史氏という人物の名前も登場していました。
当時はFacebookが日本で本格的に普及し始めた時期。

SNSマーケティングという言葉も今ほど一般的ではなく、
この新しさと具体性に、独立を模索していた私は正直、一気に興味を持ってしまいました。

「独立のきっかけになるかもしれない」——
冷静に考えれば根拠のない期待でしたが、当時の私にはそれが大きな希望に見えたのです。

飲み会イベントで受けた「刺激」

興味を持った私は、すぐにソーシャルタント生募集のメルマガに登録しました。
何度か運営側とやり取りを重ねる中で、飲み会形式の説明イベントに誘われます。

会場に足を運ぶと、参加者はざっと50人近く
年齢層も職業もバラバラでしたが、話を聞いてみると驚いたことがありました。
私と同じように「独立したい」「現状を変えたい」という
志を持っている人が非常に多かった
のです。

普段のサラリーマン生活では、独立志向の人と出会う機会はほとんどありません。
「会社を辞めたい」なんて口にすれば変わり者扱いされる。
そんな環境にいた私にとって、同じ方向を向いている人たちと酒を飲みながら語り合える場は、
純粋に刺激的でした。「自分だけじゃないんだ」という安心感と、
「この人たちに負けたくない」という競争心が同時に湧いてきたのを今でも覚えています。

イベントでは塾の手法や実際の収益事例が紹介され、
「月収○○万円達成」「副業から独立」といった成功ストーリーが次々と語られました。
そして何より印象的だったのは、久積氏本人も参加しており、直接話す機会を得られたこと。
当時メディアにも取り上げられ始めていた「時の人」と実際に会話できる——
その事実だけで、私はすっかり舞い上がってしまいました。

💡 今振り返って思うこと

有名人との接触、同じ志を持つ仲間の存在、具体的な成功事例——
これらすべてが、冷静な判断力を鈍らせる要素として機能していました。
ただ、「騙された」という感覚とは少し違います。
あの飲み会で出会った人たちの中には、その後実際に独立した人もいる。
問題は、塾の仕組みそのものよりも、「何のビジネスもないまま参加してしまった」
私自身の準備不足にあったのだと、今は思います。

30万円という決断

飲み会イベントの終盤、いよいよ受講料が明かされました。約30万円

正直なところ、最初は「高すぎる」と感じました。
当時の月収を考えれば、決して気軽に出せる金額ではありません。
しかし同時に、「このままの状態を続けていても独立には一歩も近づけない」
「ここで動かなければ、また何も変わらない日常に戻るだけだ」——
そんな焦りが頭を支配していました。

運営側からは、「クレジットカードの分割払いでも構わない」
という支払い方法の柔軟性も提示されました。
一括で現金を用意できなかった私にとって、これは大きな後押しとなりました。
周囲の参加者たちが次々と申込書に記入していく光景を目にしながら、
私も参加を決意したのです。

⚠️ 「分割払いOK」の心理効果

「分割払いでOK」という言葉は、一見親切に聞こえますが、
心理的ハードルを下げる効果があります。
30万円を一括で払うのは難しくても、月々数万円なら何とかなる——
そう思わせることで、金額の重さを感じにくくさせます。
これは高額塾に限らず、あらゆるセールスで使われる手法です。
冷静に「総額いくら払うのか」を意識することが重要です。

塾で推奨されていた「セミナービジネス」の実態

塾がスタートすると、確かに体系的なノウハウが提供されました。
Facebook、Twitter、アメブロなどのソーシャルメディアを活用した集客手法が主な内容です。

そして久積氏が当時強く推奨していたのが、セミナービジネスでした。
自分の知識や経験をコンテンツにして、セミナーという形で販売する。
セミナービジネスそのものは現在でも存在するビジネスモデルですし、
それ自体がダメということではありません。

しかし、ここに大きな問題がありました。
「どんなテーマでセミナーをやるのか」「誰に向けて何を伝えるのか」といった、
その人に合わせた具体的な指導があったわけではなかった
のです。

「セミナービジネスをやりましょう」と言われても、
そもそも自分が何を教えられるのかがわからない。
専門知識もなければ、人に語れるほどの実績もない。
私を含め、多くの参加者がその状態でした。
当然、セミナーを企画しようにも中身が作れず、
結果的に中途半端で終わる人が続出しました。

「自分のビジネス」を持たない人の限界

ここが最も重要なポイントです。塾の参加者の多くは、
「まだ自分のビジネスを持っていない人」でした。
私自身もまさにその一人です。

すでに自分のビジネスや専門分野を持っている人にとっては、
SNS集客やセミナーの手法は「既存事業を伸ばすための武器」として機能したでしょう。
しかし、売るものも教えるものもない状態で集客手法だけ学んでも、活かす場所がないのです。

例えるなら、「最高の包丁の研ぎ方を学んだが、そもそも料理をする店を持っていない」状態。
技術だけあっても、使う場所がなければ意味がありません。

副業組の飽和問題

参加者の中には、「副業で稼いで、いずれは独立」という考えの人も多くいました。
その気持ちはよくわかります。私も同じでしたから。

しかし現実的に、副業でできる範囲の内容は限られています。
塾生が増えるということは、同じノウハウで実践する人が増えるということ。
気づけばFacebookのタイムラインには似たようなセールス投稿が溢れるようになっていました。
文章のテンプレート、画像の使い方、誘導の流れ——
すべてが酷似しており、素人目にも「同じ人たちが同じことをやっている」とわかる状態です。

競合が増えれば一人当たりの成果は下がり、副業レベルでは差別化もできない。
結果として継続性がなくなり、大半の人が途中で離脱していきました。

結果:30万円を回収できなかった

私自身、決して怠けていたわけではありません。Facebook、Twitter、アメブロに記事を投稿し、
教わった手法を忠実に実践しました。
しかし、塾の参加費30万円を回収できるほどの結果には至りませんでした。

成功していたのは、先行者利益を得られた初期メンバーや、
既に自分のビジネスを持っていて集客手法として活用できた人たち
つまり「塾で学んだことを活かせる土台」を持っていた人です。

何のビジネスも持たず、「なんとなく稼ぎたい」「なんとなく起業したい」
という状態で参加した私のような人間には、正直なところ荷が重すぎました。
これは塾が悪いというよりも、私自身の準備不足が最大の原因だったと認めざるを得ません。

それでも得られたもの:人脈と「突き進むきっかけ」

金銭的なリターンという意味では明確に失敗でした。
しかし、すべてが無駄だったかと問われると、そうとは言い切れません。

人脈形成という副産物

都内在住だったこともあり、塾主催の飲み会や勉強会に比較的気軽に参加できました。
このオフラインでの交流を通じて、同じ独立志向の人たちとのつながりができました。
ビジネスへの意欲が高い人々、様々な業界で活躍する人々——
そうした人脈は、結果的にその後の私の独立に大きな影響を与えました。

塾で学んだノウハウ自体は活かせなかったものの、人との繋がりだけは確実に残ったのです。

「突き進むきっかけ」になった

正直に言えば、この塾に参加していなければ、現在のように会社を設立したり、
経営者の方々と交流したりする人生には至らなかった
と思います。

塾そのものでは思い通りの結果は出せませんでしたが、「行動した」という事実が自信になりました。
30万円を払ったからには何かモノにしなければ、という覚悟が生まれた。
結果的に、塾とは別の方向で独立に向けて突き進むきっかけになったのです。

30万円で得たものは、直接的な収益ではなく、
人脈と、独立に向かって動き出す「起点」だったと今は思っています。

💡 「起点の価値」をどう見るか

「人脈ができた」「きっかけになった」——
これだけ聞くと30万円の肯定に聞こえるかもしれません。
しかし正直なところ、高額塾に頼らなくても
人脈形成や行動のきっかけを作る方法はいくらでもあります。
異業種交流会、起業家コミュニティ、
無料のセミナーやイベント——選択肢は当時でもありました。
ただ、当時の私にはそれらを探す視野がなかった。それもまた事実です。

この手の高額塾に注意すべきポイント

単純に「詐欺だ」と決めつけるのは乱暴だと思っています。
ノウハウ自体は存在していたし、実際に成果を出した人もいた。
しかし、参加する側が知っておくべき注意点は明確にあります。

参加前に確認すべき5つのこと

  1. 自分のビジネスや専門分野はあるか?
    集客手法やマーケティングは「武器」です。
    しかし武器を振るう「戦場」がなければ意味がない。
    自分のビジネスがない状態で手法だけ学んでも、高確率で持て余します。
  2. 「なんとなく稼ぎたい」で参加しようとしていないか?
    漠然とした動機では結果は出せません。
    何を売りたいのか、誰に届けたいのか、最低限のビジョンがないまま参加しても、
    30万円は授業料にすらなりません。
  3. 同じ手法を使う競合はどれくらいいるか?
    塾生が増えれば増えるほど、同じテンプレートで同じことをする人が増えます。
    後発組ほど不利になる構造的な問題を理解しておく必要があります。
  4. 個別の指導体制はあるか?
    「セミナービジネスをやりましょう」と言われても、
    自分が何のセミナーをやるべきかは人それぞれ違います。
    個別に踏み込んだ指導がない塾では、具体的なアクションに落とし込めず
    中途半端に終わる可能性が高い。
  5. 副業の延長で考えていないか?
    副業でできる範囲には限界があり、同じ手法を使う人が増えれば飽和します。
    「副業で稼いでいずれ独立」は理想的に聞こえますが、
    副業レベルの取り組みでは差別化ができず、継続性がないのが現実です。

形を変えて、同じコンセプトは必ず出てくる

「ソーシャルタント」が活動していた2011〜2012年から10年以上が経ちましたが、
同じようなコンセプトの塾やコミュニティは、
名前やプラットフォームを変えて今も次々と登場しています。

SNSマーケティング、オンラインサロン、コンテンツビジネス、AI活用——
時代のキーワードは変わっても、構造は同じです。
「この手法を学べば稼げる」「コミュニティに入れば成功できる」——
こうした売り文句は、これからも形を変えて現れ続けるでしょう。

だからこそ、繰り返しになりますが強調しておきたい。
自分自身のビジネスをしっかり持たないと、金額に見合った結果は出せません。
手法やコミュニティに投資する前に、「自分は何で勝負するのか」を明確にすること。
それがないまま高額な塾やセミナーに飛び込んでも、私と同じ轍を踏む可能性が高い。

今その手の塾やコミュニティへの参加を検討している方は、
「今の自分に本当に必要なのか」「今参加しなければならない理由は何か」を、
一度立ち止まって冷静に考えてみてください。

最後に ― 30万円の授業料が教えてくれたこと

久積篤史氏のソーシャルタントに30万円を支払って参加した経験は、
金銭的なリターンという意味では完全に失敗でした。
しかし、あの場で出会った人たちとの繋がりが、巡り巡って私の独立に繋がったのも事実です。

だからといって「参加してよかった」と手放しで言うつもりはありません。
もっと安く、もっと効率的に、同じ結果を得る方法はあったはずです。
30万円はあまりにも高い授業料でした。

この記事を読んでくださっている方が、もし今「何かに飛び込みたい」と思っているなら、
一つだけ伝えたいことがあります。飛び込む先は高額な塾ではなく、
「自分のビジネスを作ること」そのものであるべきです。
手法は後からいくらでも学べます。
しかし、自分が何で勝負するかは、自分自身でしか決められません。

成功も失敗も、全部記録。これが私のスタンスです。
この体験談が、誰かの判断材料になれば幸いです。

― 早乙女流夜(さおとめ りゅうや)

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免責事項:本記事は筆者個人の体験に基づく見解であり、
特定の人物や団体を誹謗中傷する意図はありません。
高額塾やセミナーへの参加は自己責任で判断してください。
投資や教育への支出は、必ず複数の情報源を確認し、
冷静に検討した上で行うことをお勧めします。