
NISAは投資で得た利益が非課税となる日本独自の制度です。
2024年からの新NISA制度では非課税枠が拡大され、
長期投資を前提にした資産形成の後押しがさらに強化されました。
しかし、メリットだけでなく、制度の特性ゆえに注意すべきデメリットも存在します。
本記事では、NISAの仕組みからメリット・デメリットを網羅的に整理し、
初心者が押さえておくべきポイントを徹底解説します。
NISAとは?制度の基本
NISA(少額投資非課税制度)は、
投資による利益にかかる税金(約20%)を非課税にする制度です。
日本の投資普及を目的に導入され、株式・投資信託・ETFなどが対象となります。
2024年からは「新NISA」として恒久化され、非課税投資枠が拡大しました。
NISAのメリット
- 利益が非課税になる
通常20.315%かかる税金がゼロになるため、資産形成のスピードが大きく上がります。 - 長期・積立・分散投資を後押し
制度の設計上、インデックス投資や投資信託の長期保有と相性が抜群です。 - 少額から始められる
毎月1,000円程度から積立可能。投資初心者でもハードルが低い。 - 売却しても翌年枠が復活
新NISAでは、売却した分の非課税枠を翌年以降に再利用でき、柔軟な資産運用が可能。 - 制度が恒久化
「期限切れの心配」がなくなり、ライフプランに沿って長期で利用できる。
NISAのデメリット
- 元本保証はない
投資である以上、価格変動リスクを避けることはできません。 - 損益通算や繰越控除はできない
他の課税口座との損益通算が不可。損失が出ても翌年以降に繰り越せません。 - 商品選びに注意が必要
高コスト投資信託や毎月分配型を選ぶと、長期でリターンを損なう恐れがあります。 - 非課税枠には上限がある
無制限に投資できるわけではなく、年間・生涯の上限が設けられています。 - 短期売買には不向き
非課税メリットは長期投資で最大化されるため、
デイトレードのような短期運用は効果が薄いです。
初心者がNISAを使う際のポイント
- 低コストインデックス投信を中心に:長期でリターンを最大化できる。
- 積立投資で時間分散:毎月一定額を積み立て、価格変動リスクを平準化。
- 売却枠復活を活用:リバランスや資金需要時に活かす。
- 頻繁に売買しない:制度のメリットを最大限に活かすには“ほったらかし投資”が有効。
よくある質問(Q&A)
- Q. NISAで損した場合はどうなる?
- A. 損益通算や繰越はできませんが、投資資金を減らさないよう
「分散投資」でリスクを軽減するのが基本です。 - Q. どの商品を選べばいい?
- A. eMAXIS Slimシリーズなど、低コストのインデックスファンドが王道です。
- Q. 途中でやめてもいい?
- A. 積立額の変更・一時停止は自由。無理なく続けられる金額を設定しましょう。