「なぜ自分は落ちて、あの人は通るのか?」――

その答えは、カード会社が用いるスコアリングと、申込み前後の整え方にあります。

本稿では、審査の仕組みから通過率を上げる実務、

落ちたときの立て直しまでを3000字規模で体系化しました。

審査は「準備8割」。フォームの書き方・時期・クレヒス管理で結果が変わる

1. 審査の基本:スコアリングの“足し算”を理解する

カード会社は属性や履歴を点数化し、合計点が基準を超えれば可決されます。

主な評価軸は次の通り。

  • 属性:年齢、職業、勤続年数、年収、家族構成、居住形態(持家/賃貸)、固定電話の有無など。
  • 信用情報(クレヒス):延滞の有無、ローン/携帯割賦の支払状況、既存カードの利用実績。
  • 申込み情報:同時期の申込み件数(多重申込み)、キャッシング枠の希望有無、入力の正確さ。
  • 社内基準:カード別のターゲット層、与信方針、過去の取引状況(社内クレヒス)。

つまり、一点豪華主義よりも総合点。弱点を減らし、可加点を積み上げるのが王道です。

2. 通る人の共通点(申込み前に整える)

  1. 支払い遅延ゼロのクレヒス
    携帯・電気・サブスク・既存カードを引落し日厳守で。”当たり前”の積み重ねが最強の実績。
  2. 勤続1年以上・収入の安定
    転職直後は避け、給与明細/源泉徴収票を説明できる状態に。
  3. 申込み時期を分散
    目安は1〜2か月に1枚。短期に連発しない。
  4. キャッシング枠は0〜低め
    最初はショッピング枠重視。可決率を上げてから後日追加申請。
  5. 在籍確認に備える
    会社の代表電話に取り次いでもらえるよう、事前に総務へ周知。
  6. フォームの精度
    番地/建物名/部屋番号/勤務先正式名など一字一句を正確に

3. 落ちる人の典型パターン(回避策つき)

  • 直近の延滞:1日でも延滞はマイナス。完済→半年〜1年の模範的利用でリハビリ。
  • 多重申込み:同月に複数は危険。次の申込みまで60日空ける
  • 申告と事実の齟齬:年収の盛りすぎはバレます。税法上の収入で申告。
  • キャッシング上限希望:初回から高額はNG。必要なら後日増枠を。
  • 短期解約の履歴:入会特典狙いの解約が続くと減点。最低1年は継続

4. 申込みフォーム“勝ちパターン”

  • 住所:住民票・公共料金の表記に統一(全角/半角・番地表記も一致)。
  • 勤務先:登記上の正式名称・代表電話。部署名/雇用形態も正しく。
  • 年収:源泉徴収票ベースの税込み年収。副業は課税所得が出てから。
  • 家族:扶養の有無、同居人数の正確な入力。
  • 他社借入:住宅ローン/自動車ローン/奨学金は正直に。総量規制外でも審査には影響。

小さな誤記は入力精度=信用度として見られます。提出前に見直しを。

5. 可決後:枠を育てる運用

  1. 生活費の集約:毎月コンスタントに使い、期日内全額払いを継続。
  2. 高額決済前は事前連絡:購入金額・日付・店舗を伝えると承認率UP。
  3. 半年〜1年で自動増枠/増枠申請:利用実績が良好なら自然に枠が広がる。申請は支払い直後が◎。
  4. 複数枚の使い分け:国際ブランド違いで冗長化。旅行保険・外貨決済の強いカードをサブに。

6. 落ちたときの立て直し

  • 情報開示:個人信用情報機関(JICC/ CIC/全国銀行協会)で自分の情報を確認。
  • 延滞解消:未入金があれば即時完済し、半年以上の良好履歴を作る。
  • 申込み冷却期間:60〜90日は空ける。次は審査難易度を一段階下げる。
  • 実績づくり:携帯・公共料金のクレカ払いを継続してクレヒス整備

7. よくある質問(FAQ)

Q. 学生・専業主婦(夫)でも通る?
通ります。収入源(仕送り/配偶者年収)・在籍が確認でき、他社借入が過大でなければ可決例は多いです。

Q. 固定電話は必要?
必須ではありませんが、在籍確認の取り次ぎがスムーズで評価が安定することがあります。

Q. 即日発行に落ちた…
入力ミスや多重申込みの可能性。60日空けて一般カードから再挑戦しましょう。

※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、特定のカードの勧誘ではありません。

条件・基準は各社により異なります。